書道
どんどんデジタル化している今、書道なんて古臭い?
というより、むしろ必要ない?
私自身、高校の時の芸術の選択で書道を選択していたけれど、今の時代に書道の必要性は正直あまり感じでいない。
なのに、今月から書道習い始めた。
私自身がびっくりだ。
きっかけはお隣の方とのお話だった。
お隣さんは、もうすぐ90歳なのに、とても前向き。
とてもお洒落。
どんどん新しい事を始めようとする。
足が悪いのに、どこまでだって歩いていく。
もうすぐの40歳の私がとても刺激される人だ。
そんな彼女が、近所の会館である書道教室を習い始めるという。
何かしたかった私はすぐ飛びついた。
私もしたいです、って。
私には何もなかったから何かをやりたかった。
ただ、それだけの理由だ。
書道そのものは好きだった。
でも、この時代に必要ないだろう、とも思っていた。
なのに、真っ白な半紙に向かってみて、墨を含ませた筆を手に取ってみて、心が震えた。
息をするするのもためらわれるような緊張感で手も震えた。
この真っ白な世界に一筆目を置くのが、とてもとても怖かった。
20年近くまともに書いていなかった。
それでも手が勝手に動いた。
その時間は確かに幸せだった。
出来上がった作品を見て、とても愛おしかった。
ただ、お手本を見て、書き写しただけ。
それでもそれは確かに私の作品だった。
自分の言葉ですらない。
言語化すら全くしていない。
それでもそこに、私はある。